3分で確認!! 本日の医療ニュース 25/5/14号
本日もお忙しい医療従事者の方にささっと情報をお届けしていきます💊
同じ内容の記事を「note」でも投稿しています。
こちらのメールで上手く改行されず読みにくい場合は「note」からご確認いただくと読みやすい場合があります👇
それでは早速本日の気になったトピックスを紹介していきます👇
【本日のピックアップトピックス】
①自民 新しい資本主義実行本部“物価高で公定価格引き上げを”

【ちょこっと解説】
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自民党の「新しい資本主義実行本部」は、物価上昇に対応するため、医療や介護分野での公定価格引き上げを提案する。提言は岸田前総理大臣が主導し、主に賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を目指す内容である。
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提言には、医療や介護などの現場での労働条件改善や交通事故で親を亡くした子どもへの支援金拡充、高齢者向けの「プラチナNISA」の導入が含まれる。これにより、インフレへの対応力強化を図る考えである。
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提言内容は、国と地方自治体の予算確保を求めるものであり、日本経済のデフレ脱却を志向する。実行本部は、この提言を政府の「骨太の方針」に反映させるよう近く申し入れる予定である。
②【World Topics】米トランプ大統領の薬価引下げの大統領令署名が製薬業界に与える打撃

【ちょこっと解説】
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トランプ大統領が「最恵国価格で処方薬を届ける」大統領令に署名。医薬品の内外価格差解消を目的とし、米国で法外な価格設定をしている製薬業界に大打撃。大統領令では30日以内に製薬企業との交渉開始、最恵国待遇価格の提供、消費者への直接販売促進などを指示。効果が見られない場合は規制立案や低価格薬の輸入解禁などの追加措置も明記。
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大統領令発表前に米製薬株が急落。ファイザー、メルク、J&Jは2%、イーライリリーは5%下落。具体的対象医薬品は明示されず「最も内外価格差が大きく、コスト負担の大きい品目」がターゲットと予想。業界からは「海外市場撤退の可能性」「研究開発投資減少」などの懸念が示される一方、政権は「海外での価格引き上げで資金調達すべき」との姿勢を堅持。
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トランプ政権は「米国製薬企業が世界人口5%未満の米国から企業収益の75%を得ている不均衡」を指摘。医薬品開発における公的補助金や保険を通じた公的資金援助を受ける製薬業界に対し、「最大購入者である米国民は最良の条件を得るべき」と主張。さらにバイデン政権の政策を踏襲したメディケア交渉も継続中で、PhRMAによれば10年間で最大1兆ドルの費用負担が見込まれる状況。
③都道府県・市町村で作成する「認知症施策推進計画」、国の支援事業や専門家の作成した手引きなど十分に活用を—厚労省

関連情報👇
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厚生労働省:『認知症施策推進計画の策定促進について』
【ちょこっと解説】
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認知症基本法により都道府県・市町村に努力義務として課された「認知症施策推進計画」の策定・運用に際し、国の支援事業や専門家の手引きの活用を厚労省が促進。認知症患者は2018年に500万人を超え、2040年には802万人と推計される深刻な状況。
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計画策定には「策定準備支援事業」による経費補助制度が設けられ、「都道府県・市町村向け認知症施策推進計画策定の手引き」などの参考資料も充実。計画策定では認知症の人・家族等の意見を十分に聴くことが重要。
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厚労省は計画策定に関する座談会の動画配信や担当者向け相談窓口を設置。2025年度には「認知症基本法に係る実施状況調べ」で各自治体の計画策定状況も調査予定。「新しい認知症観」を軸とした総合的対策の推進が目標。
④病院の約半数が赤字、今を切り抜けるには…

【ちょこっと解説】
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2023年度の病院経営調査では、一般病院の51%が赤字経営に陥っており、COVID-19対応補助金の縮小・終了に加え、物価高騰や賃上げ、患者の受診控えが要因である。医療需要は2040年まで伸び続ける見込みだが、病床利用率は8割を下回る状態が継続中である。
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医師や理学療法士などの従事者数は増加傾向にあるものの、看護師の確保は依然として困難な状況。2024年度診療報酬改定でも、人件費や物価高騰の影響により、多くの病院で医業利益が減少している。
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今後は地域特性に応じた医療提供体制の構築が必要。都市部では高齢者救急や慢性期患者の増加、過疎地では人口減少という異なる課題に直面するため、機能転換や在宅医療との連携など柔軟な対応が求められる。
⑤病院薬剤部で生成AIの薬歴システムを使ってみた

関連情報👇
【ちょこっと解説】
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病院薬剤部で生成AI薬歴システム「corte」を導入し検証。患者との会話を録音し自動的にSOAP形式に要約するシステムで、ChatGPTを基盤として既存システムとは独立して低コストで導入可能。
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検証結果として、1対1の会話や複数人での会話でも高精度に記録を作成。薬剤名や医療用語の正確な認識、時系列の適切な判別、不要情報の省略など、想定以上の完成度と精度を実現。
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導入によって薬剤師の記録作業時間が大幅削減可能。ただし患者情報のAI解析のためのデータ送信に関する情報セキュリティポリシーの整備が必要。今後はDI業務や文献調査など他分野への応用も期待。
⑥"【警鐘】3年間毎日「電子タバコ」を吸い続けた17歳少女が「ポップコーン肺」に…母が明かす“見えなかった異変”"

【ちょこっと解説】
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電子タバコを3年間愛用した17歳の女性が「ポップコーン肺」(閉塞性細気管支炎)を発症。有毒物質の吸引により肺の細気管支が炎症・瘢痕化する深刻な呼吸器疾患であり、早期発見でも将来的な健康リスクは不明確。
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この症例は14歳から不安緩和のため電子タバコを使用していた女性で、突然の呼吸困難から診断に至った。電子タバコには様々な化学物質が含まれ、肺組織への悪影響が懸念される上、使用者だけでなく周囲の人にも影響を及ぼす可能性あり。
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電子タバコ利用の若年層への拡大を受け、イギリスでは2025年6月から使い捨て電子タバコを禁止する方針。紙タバコのリスクは周知されているが、電子タバコの健康被害に関する認識は不足しており、親世代への啓発活動も始まっている。
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【医薬品供給情報】
こちらでご案内する情報は主に下記のサイトから情報を得ています。
医薬品の供給状況を確認できる大変便利で有難いサイトですので是非ご活用ください。
①東洋製薬化成

東洋製薬化成
限定出荷・出荷停止製品一覧表(2025.05.13)更新
toyo-pharma.com/corp/wp-conten…

東洋製薬化成
ビオチン散0.2%「ホエイ」 通常出荷再開のお知らせ
toyo-pharma.com/corp/wp-conten…
②千寿製薬

千寿製薬
シアノコバラミン点眼液0.02%「センジュ」限定出荷のご案内
senju.co.jp/sites/default/…
③ロートニッテン

ロートニッテン
限定出荷に関するお知らせ(シアノコバラミン点眼液0.02%「日点」)
rohto-nitten.co.jp/upload/minfo/3…
④第一三共エスファ

第一三共エスファ
限定出荷及び新規ご採用辞退に関するお知らせ
med.daiichisankyo-ep.co.jp/information/fi…
⑤岩城製薬

岩城製薬
医療用医薬品 供給情報(2025年5月12日現在)
iwakiseiyaku.co.jp/dcms_media/oth…
⑥ヴィアトリス製薬

ヴィアトリス製薬
供給制限実施製品一覧表
viatris-e-channel.com/viatris-produc…

ヴィアトリス製薬
ビオチン散 0.2%「ホエイ」通常出荷再開のお知らせ
viatris-e-channel.com/viatris-produc…
⑦東和薬品

東和薬品
全製品供給状況一覧
med.towayakuhin.co.jp/medical/produc…
厚労省のホームページで随時、供給情報が公開されています👇
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厚生労働省:医療用医薬品供給状況
医薬品の供給状況の現状を網羅的に把握したい場合などにおすすめです。
【その他のご案内】
①足関節捻挫の総論と診療の基本〜前距腓靱帯損傷を中心に〜
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本日の情報は以上です。
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