3分で確認!!　本日の医療ニュース　23/12/15号

生薬原料の製造などを行う小城製薬(大阪市)が亀岡工場(京都府亀岡市)での不正製造を隠すため、虚偽の記録を査察官に提示して査察を妨害し製造を続けていたことなどを踏まえ、京都府は13日、同社亀岡工場に対し14日から2024年1月22日までの40日間の業務停止と業務改善を命じたことを発表しました。

薬務課の査察では、品質試験の不正や異なる製造方法が発覚し、過去20年にわたり不正行為が行われていたことも明らかになりました。

7月の査察以降、同社は取り扱う全ての製品の出荷を自粛していましたが、国内シェアが高い白色ワセリンは出荷が認められていました。

薬務課は、出荷先のメーカーの在庫も十分にあることから、今回の40日間の業務停止には白色ワセリンも含まれることを明らかにしています。

健康被害の可能性については「同社で製造した原料を購入先のメーカーが納品の際に品質試験を行い異常は出ていないので、重篤な健康被害が発生する恐れはなく、これまで健康被害の報告はない」と説明されています。

参照元↓

• 大阪の製薬会社に京都府が業務停止命令　200品余りで不適切製造、虚偽記録提出

非処方箋薬を薬剤師が患者へ直接販売する「零売」を大幅に規制する方向性が決まったことを受けて、広島県薬剤師会の豊見雅文会長の見解が掲載されている記事です。

今回の規制の見直しにより、非処方箋薬の零売において、医療用医薬品は医師の処方箋が必須となり、OTC薬は薬剤師が不要となる方向に進む可能性があり、薬剤師の判断や関与の範囲が限定されていくことに懸念を示されています。

また、雰売に伴う責任の重さを指摘する声に対しては、「GLP-1ダイエット」をはじめとする医師のモラルに欠けた自由診療の方が大きな問題であると指摘しています。

先日、「2040年には薬剤師が10万人余る」といった予測を受けて“生き残る薬剤師を「考える会」”が発足するといった記事を取り上げましたが、このまま豊見会長が危惧するように薬剤師の医薬品への判断の機会が減っていくことなれば、この予測の現実性が高まっていくことにも繋がっていくのかもしれませんね。

参照元↓

• 零売の大幅規制、「薬剤師の判断なくなる」　広島県薬・豊見会長 行政によるルール化に違和感、責任は「調剤と同じ」

医療用の緊急避妊薬を処方箋なしで薬局販売する厚生労働省の調査研究事業が11月末から始まりましたが、予想以上の需要があり、販売薬局間で好事例や課題などを共有していく動きもあり、近畿では参加薬局の「連絡会」を開催するなど、順調に進んでいるようです。

緊急避妊薬を薬局で販売していく上で「医療機関だけでなく、薬局でも購入できるという選択肢を提示するのは大切」とし、薬剤師が悩みを受け止めることで不安が和らぐ機会になっており、「これからの薬局・薬剤師が求められる役割」の可能性も広がっています。

実際の対応では、1人当たりの対応時間が約30分程度とのことですので、今後、緊急避妊薬の販売が全国的に広がっていく場合には、そのぐらいの時間が確保できるような体制を予め整えておく必要もありそうですね。

参照元↓

• 緊急避妊薬の薬局販売「需要は想像以上」の声も
  
  

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