【最終回】3分で確認!!　本日の医療ニュース　25/5/30号

【ちょこっと解説】

• マイナ保険証への「自治体独自の医療費助成受給者証」と「各医療機関の診察券」一体化を目指し、厚労省がレセプトコンピュータの改修費用を補助する方針を明らかにした。病院には60万円、クリニックには5万4000円を上限とする補助が提供される。

• 一体化により、患者はマイナンバーカード1枚で様々な医療機関での保険診療が可能になり、利便性が向上する。医療機関側も資格情報の手動入力負荷が軽減され、事務効率が向上することが期待される。

• 政府は医療DX推進の一環として、オンライン資格確認の導入を促進しており、2025年5月時点で183自治体が運用を始めている。申請受付は2025年6月上旬から開始され、2026年1月15日までとされている。

【ちょこっと解説】

• 岡秀昭医師は「発信者情報開示命令」を利用し、匿名のひぼう中傷投稿者20人以上を特定した。専門家との協力で司法手続きを通じ、投稿の削除や示談に至ったケースもある。

• 「発信者情報開示命令」は2022年に導入され、裁判所がSNS運営会社と通信業者に投稿者のIPアドレスや個人情報の開示を命じる。費用は数千円程度で、申し立てから命令が出るまでの平均期間は100日とされる。

• 開示命令の申し立ては急増しており、世間に反撃意識が広まっている。専門家は、SNS運営会社が不適切な投稿を迅速に削除するなどの被害防止策が重要であると指摘する。

【ちょこっと解説】

• 製薬協は、医療用医薬品プロモーション活動に関する「コード・オブ・プラクティス（COP）」を改訂し、プロモーションの定義から「販売促進」を削除するとともに、活動実施者をMRだけでなく「会員会社役員・従業員」に拡大した。これにより、プロモーションの範囲が広がり、影響を与える可能性のある行為を包括することが明確になった。

• 改訂版COPでは、医療関係者に情報を提供、収集、伝達し、適正使用の促進を目的とする活動として定義を見直した。また、IFPMA・COPや販売情報提供活動ガイドラインとの整合性を図った。

• プロモーションコードの文言も修正され、「MRの行動基準」から「プロモーション活動の基本」に改め、重複記載を整理。プロモーション用資材の作成基準についても調整を行った。施行は2025年10月1日からである。

【ちょこっと解説】

谷口医師がリフィル処方を中止した理由

• リフィル処方時の薬局での対応に問題あり。無言で薬を渡すだけ、血圧測定なし、プライバシー配慮なし、処方医への連絡なしなど、期待した服薬指導と大きく乖離した実態。

• リフィル処方普及の最大の障壁は医療機関と薬局間のコミュニケーション不全。患者情報の共有ができず、薬剤師から処方医への報告もないケースが多数発生。

• カルテや薬歴の相互閲覧など情報共有システムの構築が先決。医師と薬剤師が患者情報を共有し、カンファレンスを開催することで、より質の高い服薬指導と医療サービスの提供が可能に。

【ちょこっと解説】

• 国立がん研究センターと東京大学の研究により、日本人大腸がん患者の約5割に腸内細菌由来のコリバクチン毒素による特徴的な遺伝子変異パターン（SBS88/ID18）が存在。この変異シグネチャーの量と各国の大腸がん発症頻度に有意な相関関係あり。日本人の高い罹患率との関連を示唆する重要な発見。

• コリバクチン毒素による変異は50歳未満の若年者症例に特に多く、70歳以上と比較して3.3倍の検出率。大腸がんの発症早期から関与しており、APC変異の15.5%がこの変異パターンと一致。

• 今後、若年者大腸がんを中心とした大規模な多施設共同研究が進行中。コリバクチン毒素による発がんメカニズムの解明により、日本における大腸がんの新たな予防法・治療法開発に期待。

【ちょこっと解説】

• 超加工食品には未加工食品の数十倍のマイクロプラスチックが含まれており、チキンナゲットには鶏むね肉の30倍ものマイクロプラスチックが検出されている事実が判明。食品の加工度が高いほど、プラスチック含有量が増加する傾向にある。

• マイクロプラスチックは血液脳関門を通過して脳内に侵入し、細胞損傷や酸化ストレスを引き起こす。これにより、うつ病や認知症などの神経疾患リスクが高まる可能性が指摘されており、超加工食品摂取による健康被害との関連性も示唆される。

• 体内に蓄積したマイクロプラスチックは、アフェレシス療法という血液浄化治療で除去できる可能性がある。21人の患者での臨床試験で効果が確認されており、今後さらなる研究の進展が期待される。

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