3分で確認!! 本日の医療ニュース 25/3/19号
本日もお忙しい医療従事者の方にささっと情報をお届けしていきます💊
同じ内容の記事を「note」でも投稿しています。
こちらのメールで上手く改行されず読みにくい場合は「note」からご確認いただくと読みやすい場合があります👇
それでは早速本日の気になったトピックスを紹介していきます👇
【本日のピックアップトピックス】
①ノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数 過去10年同時期で最多

【ちょこっと解説】
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ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数が全国で増加傾向にあり、今月9日までの1週間で1医療機関当たり11.38人と、過去10年で最多を記録。特に大分県、愛媛県、香川県などで患者数が多い状況である。
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感染経路は主に患者の便やおう吐物、汚染された食べ物を介してウイルスが口に入ることで感染し、数年に一度大きな流行が発生する傾向にある。
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対策として、手洗いの徹底、おう吐物処理時のマスク・手袋着用、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒、85度以上のお湯での衣類消毒が有効である。
②「患者に特別負担が生じる長期収載品(先発品)」の疑義解釈第4弾を公表、2025年4月からの対象リストを一部訂正—厚労省

gemmed.ghc-j.com/?p=65777 「患者に特別負担が生じる長期収載品(先発品)」の疑義解釈第4弾を公表、2025年4月からの対象リストを一部訂正—厚労省 | GemMed | データが拓く新時代医療 昨年10月(2024年10月)から、医療上の必要性なく、単なる患者希望に基づいて、「後発医薬品」ではなく「長期 gemmed.ghc-j.com
関連情報👇
【ちょこっと解説】
厚生労働省は、長期収載品の処方等に関する疑義解釈資料(その4)を発出した。
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精神疾患や精神障害による同一性固執の場合、長期収載品の使用は「医療上の必要性」とされ、選定療養の対象外とされた。厚生労働省がこの解釈を公表し、剤形や色の変更が困難な患者を考慮する判断基準を明確化した。
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2024年10月以降、医療上の必要がないにもかかわらず先発品を希望する場合、患者が特別負担を負う制度が導入された。この制度で発生する特別料金は「医療費控除」の対象であり、領収証の適切な保存が求められる。
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2025年4月からの長期収載品リストに訂正が加えられ、特別負担額が修正された。特にリズモンTG点眼液の価格に関して厚労省から訂正が行われ、医療機関や薬局はシステムの更新を要する。
③WHO “米の援助削減で感染症死者が大幅増”推計 見直し求める

【ちょこっと解説】
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WHOは、米国の対外援助大幅削減による影響について、感染症の死者数が大幅に増加するとの推計を発表し、政策の見直しを強く求めた。
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特に、エイズ対策への影響は深刻で、治療薬不足により、2025年のエイズ関連の死者は、前年の3倍以上となる300万人に達するとWHOは試算する。マラリアについても、蚊帳供給停止等の影響で、2025年の死者は約10万人増加すると予測。
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WHO事務局長は、米国の援助打ち切りはこれまでの感染症対策の進展を阻害すると指摘し、代替となる資金源確保など、人道的な対応を取るよう米国に責任ある行動を求めた。
④【NPhA 三木田会長】「職種間の壁避けるべき」-穿刺血OTC化見送り

【ちょこっと解説】
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日本保険薬局協会(NPhA)は、穿刺血検査薬の一般用化が見送りとなったことに対し、落胆を示すと共に、職能拡大の重要性を改めて強調した。
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NPhAは穿刺血検査への関与を職能拡大と捉え、OTC化を推進してきた。会長は、職種間の壁が地域連携の障害となる現状を指摘し、今回の見送りを「職能拡大の機会を逃した」と捉えている。
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OTC類似薬の保険除外については、患者、医師、薬局それぞれの立場を考慮した上で、議論を進める方針だ。NPhAは、今後も患者や国民の健康に貢献できるよう、機能・職能の拡大に向けて積極的に活動していく姿勢を示した。
⑤味覚低下を自覚している中年は死亡リスクが高い

【ちょこっと解説】
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味覚の低下を自覚している40歳以上の中年層約9%は、総死亡リスクが有意に高いと報告されている。研究では、特に塩味や酸味の低下がリスク増加に関連していた。
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味覚低下が全体の健康に悪影響を及ぼす一方で、甘味の低下は死亡リスク増加と有意な関連がなかった。男女別では、苦味の低下が女性で、酸味の低下が男性でのみリスク増加に関連。
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味覚と死亡リスクとの関連は新しい発見であり、味覚低下はハイリスク者の指標となる可能性がある。今後はそのメカニズムの解明が求められる。
⑥レビー小体型認知症に関連する新たな遺伝子を発見、さらなる研究で個別化医療・ゲノム医療につながる可能性も—長寿医療研究センター

関連情報👇
【ちょこっと解説】
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認知症患者数は2018年に500万人を超え、2025年には675万人、2040年には802万人に達する見込みであり、その中でレビー小体型認知症は、アルツハイマー病や血管性認知症に次いで患者数が多い疾患である。
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国立長寿医療研究センターの研究により、日本人を含む東アジア人特有の新たなレビー小体型認知症リスク遺伝子座位として、10番染色体のDHTKD1遺伝子領域のSNPと2番染色体のrs74866774を同定。特にDHTKD1遺伝子領域は、血中コリンエステラーゼとの因果関係が明らかとなった。
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これらの発見は、欧米の先行研究では見られなかった日本人特有の知見であり、今後のデータ解析の蓄積により、認知症の個別化医療やゲノム医療の発展につながる重要な成果である。
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【医薬品供給情報】
こちらでご案内する情報は主に下記のサイトから情報を得ています。
医薬品の供給状況を確認できる大変便利で有難いサイトですので是非ご活用ください。
①テイカ製薬

テイカ製薬
緑内障・高眼圧症治療剤 『ビマトプロスト点眼液 0.03%「TS」』 供給一時停止のお知らせ
teika-products.jp/upFiles/174226…
②ヴィアトリス製薬

ヴィアトリス製薬
供給制限実施製品一覧表
viatris-e-channel.com/viatris-produc…
4月1日より厚労省のホームページで随時、供給情報が公開されています👇
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厚生労働省:医療用医薬品供給状況
医薬品の供給状況の現状を網羅的に把握したい場合などにおすすめです。
【その他のご案内】
①電子カルテと連携したAIシステムを病院に導入したらどうなるのか~谷田病院で実現した67%の業務時間削減と医事文書DX~
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